とあるSEの適当日記(仮)

その時のプロジェクトで必要になって調べた技術や読んだ書籍についてメモしていく場です。誰かの役にたったらいいなくらいのものです。最近の関心事は、「スクラム」「アジャイル」です。

「アジャイルサムライ ー達人開発者への道ー」を読んだ感想

アジャイルサムライ ー達人開発者への道ー」っていう書籍読みましたー。

 

これはかなりの良書だと思います。全体的に、例の有名な「アジャイルソフトウェア開発の12の原則」をベースとしており、本書籍の内容と紐付けられてます。

箇条書きで全体を示した上で、その1つ1つを詳細化した解説といったトップダウンな構成になっているので、とても読み易かったです。

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気になった箇所ピックアップ

※「アジャイルソフトウェア開発の12の原則」に関連する箇所については、これの前に日記『「アジャイルソフトウェア開発の12の原則」を知っておこう』で書いた内容と被ることもあり、割愛してます。

※↓青字【】で書いた文字が私の思いです。

 

・3つの真実 【同意】

  ①プロジェクトの開始時点で全ての要求を集めることはできない

  ②集めた所で要求は変わる

  ③やるべきことはいつだって与えられた時間と資金よりも多い

 

・チームが向かうべき方向性を揃える。手強い質問は先に済ませておくべき。

  →そのための ツール:インセプションデッキ 【新知識】

  以下が10のインセプションデッキである。

  1.我々はなぜここにいるのか?

  2.エレベータピッチ

  3.パッケージデザインを作る

  4.やらないことリストを作る

  5.「ご近所さん」を探せ

  6.解決案を描く

  7.夜も眠れなくなる問題は何だろう?

  8.期間を見極める

  9.何を諦めるのかをはっきりさせる

  10.何がどれだけ必要なのか

 

・以下のいずれか1つでも当てはまるとしたら、プロジェクトは絶対に上手くいきっこないという事をはっきりさせておくこと 【同意】

  • チームが同じ仕事場にいない
  • 顧客を巻き込めない
  • 自分の開発環境をコントロールできない
  • その他、プロジェクトを成功させるために君が必要だと思うものが何かしら揃っていない

 

・良いユーザストーリーに備わっているべき6つの要素 【同意】

  • 独立している(Independent)
  • 交渉の余地がある(Negotiable)
  • 価値がある(Valuable)
  • 見積もれる(Estimatable)
  • 小さい(Small)
  • テストできる(Testable)

 6つの頭文字を取って、「INVENT」と呼ぶ

 

・分析について、「必要な分だけ、必要なときに」掘り下げて分析する 【同意】 

・どんどんリファクタリングをする。そして、それを続ける 【同意だが、その判断に悩む】

   

自身のスクラム推進者としての成長にどう役立つのか?

後で、英訳してSEU登録しないと行けないので、いったんここで感想まとめときますー。

 

1,インセンティブデッキの有用性

   プロジェクトの開始当初で、このインセンティブデッキを使って、それぞれの内容を予めまとめておくことで、プロジェクトの中盤/後半でなんらかの問題が起きた時に必要となる情報を開始段階に予め収集し、まとめておくことができます。これにより、プロジェクトを大きな問題なくスムーズに実行できる可能性が上がると思いました。

 今からでも、担当しているプロジェクトで実施しようと思います。

 インセンティブデッキ(日本語版)のテンプレートは↓からダウンロードできます。

github.com

 

2,『自分の開発環境をコントロールできない』場合、プロジェクトは失敗する可能性が高くなることについて、

 以前、プロジェクトで開発環境や単体テスト環境が自分で選ぶ事ができない事があり、そのせいで思うように成果が上がらず、大きく稼働(残業時間)が上がってしまい、とても苦労した経験が何度かありました。

 今後担当するプロジェクトで同様の事態になった際には、これを裏付けとして、キーパーソンへの交渉を試みようと思います。

 

3,アジャイルな計画づくりについて、

まずは、マスターストーリーリストを作り、優先順位をつけて、開発チームが見積もる。見積もりについては、「見積り:当てずっぽうの奥義」で書かれてた感じで、先々の予定については当てずっぽうでいいのでしょうね。今後変わるので、先々の事まで細かく立てたところで意味がないということ。

優先順位は、「最もビジネス的なインパクトが大きいもの」や「技術的なリスクが高いもの」を優先度高くする。そして、リストで優先順位が最後の方のものというのは、『あるといいな』レベルのものとなる事を理解することが大事という事ですね。

その後、チームのベロシティを見積もり、先々の事を予測し、リリース期日を立てる。その際に、書くグラフとして紹介されたのが、「バーンダウンチャート」と「バーンアップチャート」。これら、参考になりそうです。

 

 

以上が、書籍の感想になります。

Amazonでもかなり評価の良い書籍です。

  

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

 

 

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